平成28年7月6日大隅地域振興局にて肝属地域給食施設連絡協議会の合同研修会が開催され、枕崎市グリーン薬局 鮎川ゆり子先生よりご講演賜りました。
川辺地区と指宿地区の地域給食施設連絡協議会は平成21年に南薩地域給食施設連絡協議会として設立され、先生は現在、そちらで顧問をされていらっしゃるとのことでした。
枕崎市は昔は若いうちに亡くなるかたが多かったこともあり先生は枕崎市の歴史(地元学の聞き取り)や、現状調査として地域のかたへお食事の調査をされたそうです。
枕崎のかたは前菜に30切れのお刺身を食べており、そのあとにまたしっかりとしたお食事をとり、焼酎「白波」の生産地でもあることから焼酎を飲む量が多く、高血圧を病気と思っていない人が多い地域だったそうです。
かつおぶしの生産地にも関わらず、だしも自分達でとっていない人が多かったそうです。枕崎市はたんぱく質の食べ過ぎ、塩分過剰などから透析をしている人も多いとの
ことで、先生はどのくらいタンパク質をとるのが適量なのか、いりこも乾煎りしてだしをとれば味噌の量は少なくて済み減塩になることなどを地域のかたに伝え、今では改善されたとのことでした。先生はこれらのご活動を通して枕崎版食事バランスガイドや枕崎食べ物歳時記を作成されたそうです。
また食育にもご尽力され、命を頂くことは他の命を奪って食べること、残さないで必要なだけ準備をすることなど、子供さんがたへ体験の場を提供され、郷土を愛し、地元の食文化をつないでいける(食をつなぐ)活動を行っていらっしゃいました。
先生の「体は食べ物の結果」という御言葉のように、これまで食べてきたものによって体は作られる、ということから毎日の食事がいかに重要か、食の「原点」に戻って改めて考えさせられる機会となりました。
平成28年7月7日 津代